「薄すぎ?」「濃すぎ?」離乳食のころから子どもの食については気を遣いますよね。どんな調味料をいつ頃使っていいのか迷います。薄味がいいとは聞くけど、どのくらい薄味にする?レシピも含めて、年齢ごとに、使ってもいい調味料やその量の目安についてまとめていきます。
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 | |
塩 | × | △ | △ | ○ |
砂糖 | × | △ | △ | ○ |
だし | ベビー用○ | ○ | ○ | ○ |
醤油 | × | × | △ | ○ |
味噌 | × | × | △ | ○ |
ケチャップ | × | × | × | △ |
ソース | × | × | × | △ |
はちみつ | × | × | × | 1歳から○ |
バター | × | △ | △ | ○ |
料理酒 | × | × | × | × |
みりん | × | × | × | × |
ワイン | × | × | × | × |
食用油 | × | × | △ | △ |
トマトピューレ | ○ | ○ | ○ | ○ |
粉チーズ | × | × | × | × |
アルコールが含まれている調味料は1歳半以降で良いでしょう。
食べる際は、アルコールをしっかり飛ばしてください。
また、○となっている調味料でも、少量の使用を心がけるようにしてくださいね。
離乳食で好き嫌いが決まる!?
「離乳食で子どもの好き嫌いが決まる」と言われても「まさか?まだ分からないでしょ?」と思ってしまいますね。
ところが「子どもは離乳食が甘いと甘い物が好きになり、辛い離乳食だと辛いものを好むようになる」というデータがあります。
離乳食は子どもの一生の味覚を左右する大切な幼児体験なんですね。
まずは離乳食が赤ちゃんの体にどんな影響を与えるかまとめてみます。
食の好みを左右する!
親がどんな味の離乳食を作るかで、ある程度食の食の好みが決まるそうです。濃い味の離乳食を食べ続けると濃い味の食べ物でしか満足できなくなります。
塩分は肝臓への負担!
塩分の取り過ぎは肝臓への負担になります。大人でもそうですが、ましてや成長の途中にある赤ちゃんにとっては影響が大きいです。
糖分は肌荒れのもと!
白糖は肌を乾燥させます。過剰に摂取すると、赤ちゃんの潤った肌がカサカサに。そして乾燥によるかゆみなどが原因で、夜泣きや寝ぐずりになってしまうこともあります。
生活習慣病のリスクが高くなる!
濃い味の離乳食は味覚を偏らせてしまいます。塩分や糖分を極端に好むようになり、糖尿病や肥満などの生活習慣病予備軍を作ってしまいます。
知能の発達に影響を与える!
食べ物と知能の発達は微妙に関連があるそうです。油分や糖分を強く好む子どもは知能指数が低くなりやすいという実験結果が。
離乳食の味が濃いといろいろ良くない影響がありそうですね。
0歳児の離乳食で使える調味料と量の目安
では、0歳児で調味料をどうするか、離乳食を「初期」「中期」「後期」に分けて具体的に見ていきましょう。
離乳食初期
素材の味そのものを
離乳食への味付けは、まだ必要無いようです。この時期は、味付けよりも、素材の味そのものを感じる経験の方が大切です。
したがって離乳食には調味料は使わないのがベストですが、どうしても味付けが必要な時は、薄く風味づけ程度にしておきましょう。
使える調味料と量の目安
使用しても比較的影響が少ない調味料と量の目安です。
トマトピューレ(5倍〜6倍に薄める) トマトペースト(10倍〜12倍に薄める) ベビーフードのだしの素(メーカーの表記に従う)
離乳食初期のレシピ
(出典:https://cookpad.com/)
野菜や豆腐などが中心になりますね。
素材そのものから出る甘みをうまく使った調理が多いです。
私自身もこの時期の子供には調味料を使うことはありませんでした。ただ、魚や葉物野菜など臭みや苦味がある食材だとあまり食べてくれないこともあったので、そんなときはカボチャの甘味でごまかして与えていましたよ。
離乳食初期は米の甘味などで十分だと思います。
離乳食中期
できる限り薄味で
離乳食中期にもなると、食べ物をうまく飲み込めるようになり、食べられる食材も増えてきます。
そして、この時期になると、使える調味料が少し増えます。
しかし、赤ちゃんの内臓の発達はまだまだ不十分です。負担にならないよう、できるだけ薄味にする必要があります。
使える調味料と量の目安
離乳食中期から使うことができる調味料です。
無塩バター(1回1gまで) 白砂糖(1回2〜2.5gまで) 塩(1回0.1gまで) かつおだし(かつお節からとっただしを薄めて使用)
マーガリンや黒砂糖は有害性が含まれていることがあるので、赤ちゃんの離乳食にはおすすめできません。
バターや砂糖、塩は「油分」「甘味」「塩分」ですので、できれば使わない方が良いですが、必要な場合は、上の量の範囲で使用するようにしましょう。
離乳食中期のレシピ
スープの中に高野豆腐を入れちゃえば食べやすいです(・∀・)・∀・)・∀・)♡材料: コーンクリーム缶、高野豆腐、青菜(小松菜・ほうれん草など)、白身魚(鯛・ヒラメなど) …(出典:https://cookpad.com/)
水分を減らして柔らかい塊にしたものが多いようです。
噛むトレーニングを配慮したレシピが見られるようになります。
離乳食に慣れてきたとは言え、素材の味を活かした味が良いと思います。
私はこの時期から少量の砂糖を使っていました。基本的には野菜の甘味で十分ですもんね。
離乳食後期
塩分の取り過ぎにご用心
後期になると離乳食の回数も増え、必要な栄養分の半分以上を離乳食からとることになります。
食べられる種類も増えてきて、調味料に対する用心も緩くなったりします。
油断していると塩分の取り過ぎになったりするので、特に注意が必要です。
使える調味料と量の目安
後期から使うことができる調味料です。
醤油(小さじ1/3まで) 無添加の味噌(上澄みを4倍程度に薄めて) 油類・バター(1回3gまで) 植物性食用油(使用量は1回1gまで) 砂糖(1回3gまで) 塩(0.1g~0.3gまで) トマトピューレ(1回3gまで)
塩分を含むものは必要がなければ使わない方が無難です。知らず知らずのうちに過剰な塩分をとっていることがあります。
離乳食後期のレシピ
卵・砂糖は不使用です。 朝ごはんの手間を減らすために作り置きしてます!材料: 小麦粉(薄力粉)、米粉(小麦粉でもOK)、ベーキングパウダー、豆乳(無調整)、きな粉 …
堅さの目安は、バナナ程度だそうです。炒める、焼くなどの調理も増えてきます。
油の量に気をつけましょう。
私はこの時期からチーズや砂糖、トマトピューレ、味噌などを少量使い始めました。卵も全卵を食べられるようになってくる時期なので、料理のレパートリーも増やしたいですからね。
体験談:味付けなしでも…
だしの味で十分ですよ。最近の子供は早くから濃い味付けに慣れてしまって、味覚音痴が多いといいます。目隠しして大根を食べさせたら「人参」って言ったりするそうです。10ヶ月なら味付けしなくて良いと思いますよ。私は醤油1滴とかくらいなら、風味付け程度に使っていましたけど。消化機能や内臓もまだ完璧ではないので、味付けなしで食べてくれるなら、今のままで十分じゃないでしょうか…
また、塩味をつけたい場合は塩ではなく醤油にした方が良いそうです。同量に含まれる塩分が醤油の方が5分の1だそうです。
やはり素材そのものの味を感じさせたいですね。
1歳児(幼児)で使える調味料と量の目安
離乳食完了期
薄味で柔らかく
だんだん大人の食生活のリズムに近くなってきます。1日3食、おやつなども食べられるようになります。
そして、いよいよ離乳食の完了期です。栄養分の7割から8割は離乳食から取るようになります。
大人の分から取り分けて食べさせてみる、といったチャレンジもできますが、内臓への負担を考えて、柔らかくて味が濃すぎないものだけにしておきましょう。
使える調味料と量の目安
大人の食に近づくとはいえ、薄味になるよう使用量は気をつけておきたいものです。
油類・バター(1回4gまで) 砂糖(1回4gまで) 塩(0.4〜0.6gまで) しょうゆ(小さじ2/3まで)
やはり「油分」「糖分」「塩分」には細心の注意が必要です。
離乳食完了期のレシピ
子どもと作れる子どものためのバナナマフィン 。砂糖卵油脂不使用です。離乳食完了期のお …材料: バナナ、コストコパンケーキミックス(ホットケーキミックス可)、牛乳
歯が生えそろってくるので、噛みながら食べるものが多いです。液状でなくても良いので手で持って食べるものも出てきます。
手掴み食べが始まるこの時期、食べる量も増えてきて作りがいがありますよね。うちの子はなかなか手掴みで食べることをせず、せっかく作ったおやきを持っては放り投げる日々が続きました(笑)
じっと座って食べてくれることの少ない時期ですが、根気よく頑張っていきましょう!
1歳半~ 普通食を始めたら
薄味で食材本来のうまみを
離乳食を卒業して大人と同じ普通食になったら、酒やみりんも使えるようになります。その場合、火を通してアルコール分を十分飛ばしておく必要があります。
普通食を始めたとはいえ、味覚はまだ完成されてはいないので、濃い味は避けた方が良いですが、薄味であればいろいろな味に挑戦できるようになります。
食材本来のうまみを前面に出した料理にチャレンジしてみましょう。
使える調味料と量の目安
1歳代から使える調味料の目安は、基本的に「大人の半分から3分の1」です。
薄味をこころがけ、食材本来のうま味を楽しめるようにしたいものです。
(それぞれ使う量は大人の1/2〜1/3) 料理酒 みりん ワイン しょうゆ ソース はちみつ 粉チーズ ケチャップ
調味料や食材は、食品添加物の有無や生産地にこだわり、安全な物だけ使うようにしましょう。
また1歳まではボツリヌス菌の懸念があるので、はちみつを与えることはできませんでしたが、1歳を超えればいよいよ解禁です。また、はちみつは普通の砂糖よりもミネラル豊富な食材です。
とは言っても今まで禁止だった食材ですから、与えるのに勇気がいりますよね。私もそうでした。最初は少しずつ、まずは砂糖代わりの調味料として使ってみるといいですね。
1歳の普通食レシピ
冷凍庫に余ってるアンパンマンポテト、かぼちゃ。 消費するために大人も美味しいおやつに …材料: バター、はちみつ、醤油、砂糖(なくてもいいかも)、※濃そうな場合別途お水(出典:https://cookpad.com/)
動物やキャラクターを使ったりして、味だけでなく、食の雰囲気を楽しむレシピがいっぱいです。
体験談:薄味で大人と同じ食事。
1歳7ヶ月の息子がいます。
うちは1歳過ぎた頃から、ほとんど大人と同じ食事です。もちろん息子にあわせた柔らかめで薄味ですが…
大人と同じ食事になると、準備する方もずいぶん助かりますね。薄味にすることだけは忘れないようにしましょう。
2歳児で使える調味料と量の目安
だんだん濃い味になりがちだけど…
2歳くらいになると、大人とほぼ同じ食べものになってくるかと思います。一緒に外食できるようになったりして、楽しい時間も増えてきます。
しかし、大人に合わせた食事ということで、どうしても味が濃くなってしまいます。
いい機会ですので、子どもに付き合って、大人の食事もいつもより薄味にしてみるといいかもしれませんね。
使える調味料と量の目安
以下の調味料は2歳代から与えるのが望ましいです。逆に言うと、1歳代までは使わない方がいいものです。
酢やポン酢、ドレッシング(小さじ1) マヨネーズ(小さじ1/2~小さじ1)
酸っぱいものは、少量から始めて、だんだん慣らしていくようにしましょう。
マヨネーズは油脂ですので、かけすぎれば過剰摂取になってしまい、濃い味に慣れてしまって素材の味がわからなくなります。
ドバッとかけるのではなく、小皿にとって少量ずつ使うなどの工夫をしながら、取り過ぎに注意しましょう。
我が子もマヨネーズ大好きマンでした。ブロッコリーやナゲットなど付けて食べるのが楽しいのだと思います。
なので、我が家ではつけすぎ防止のために、小さなカップ(100均などでも売られているお弁当用のケチャップケース)に入れて、食材にソースがベチャッとつかないようにしていましたよ。
2歳児の普通食レシピ
どーんと野菜!というものは食べなくなったので、みじん切りにしたりして食べやすくしまし …材料: 白ご飯、味付けもみのり、鶏団子の甘酢餡かけ、お好み焼き、わかめときゅうりの酢の物、人 …(出典:https://cookpad.com/)
大人の食事とどうバランスを取っていくかが課題ですね。忙しいお母さんのためのレシピがいっぱいです。
体験談:大人より気持ち薄め。
私も2歳の子供を育てています。
うちでも、離乳食完了後は大人と同じものを食べさせています。
でも、質問者様と同じで、あまりに味付けが濃いもの、辛いもの、しょっぱいもの、生のものはあげていません。
味付けは、大人より気持ち薄目です。ケチャップ等も少なめにします。
大人と同じ普通食といっても、まだまだ味覚が未完成。どのお母さんも薄味には気を遣っていますね。
3歳までは使わない方がいい調味料や食材
3歳で味覚や食生活が完成
3歳頃になると、自分の食の好みがはっきりしてきて、味覚が完成されていくそうです。
また、この時期、個食を繰り返している子は、一人で食事をするのがあたりまえだと感じるようになってしまうとか。
食に関係のあるほとんどの習慣が、この時期に完成してしまいます。
責任重大です。
薄味に気をつけたり、家族全員で食卓を囲むなどして、健康的で楽しい食事の習慣を作ってあげましょう。
3歳までは使わない方がいい調味料や食材
3歳ぐらいになると、ほとんどの調味料が使えるようになります。濃い味にならないようにさえ心がけておけば、少量の利用は可能です。
しかし、味覚が完成される時期だと考えると、闇雲に調味料を使うのはちょっと怖くなりますね。
ここでは、3〜4歳ぐらいまでは使わない方がいい調味料や食材について紹介していきます。
スパイシーなもの
内臓に負担がかかる刺激的なものは避けておきましょう。
ピリッと辛い加工食品、エスニック料理、マスタード、わさび、豆板醤、からし、ラー油、唐辛子、カフェインなどは、まだNGです。
食品添加物が含まれているもの
ソーセージやベーコン、冷凍食品やレトルト食品は美味しくて子どもも大好きですが、食品添加物が含まれている場合があります。よくチェックして国内産の安全なものを選ぶようにしましょう。
油分の多いもの
食べた後に手がベタベタになるフライドポテトやスナック菓子などには、多量に油分が使われていて、過剰摂取になりがちです。また、パンにつけるマーガリンなどはトランス脂肪酸の塊です。
糖分の多いもの
ジュースやドリンク、コーラやサイダー、スポーツ飲料水などには、甘くなくても糖分が含まれていることがあります。のどが渇いているからといってグイグイ飲むと、体に直接過剰な糖分が吸収されてしまいます。
3歳児の普通食レシピ
節分で余ったお豆で炊き込みご飯☆まだ炒り大豆を食べられない3歳児以下の子供もこれなら …材料: 炒り大豆、お米、昆布茶か昆布だしの素、砂糖、酒、めんつゆ(濃縮2倍)(出典:https://cookpad.com/)
食の好みが分かってくると、好き嫌いをなくすことに苦労しそうです。苦手意識を減らすために、美味しく食べさせる工夫をしていきたいですね。
体験談:薄めに心がけて普通に調味料を使っています。
味覚は3歳ごろまでに出来上がると聞いています。
化学調味料を際限なく使うのは良くないですが普通に調味料を使うのはいいと思います。
但し子供のものは薄味を心がけて、、、
薄味にさえ気をつけておけば、調味料を自由に使って、いろんな調理が作れるようになりますね。
ちなみに、我が子が3歳になる頃にはアイスもチョコも食べさせていました…。(本当はダメなんだろうなあ)
まとめ
離乳食から、3歳で味覚が決まる頃のことまでまとめてみました。
子どもの食の感覚や習慣は、ある程度、親の責任のようですね。
ということは、パパ、ママが気をつけてさえいれば、子どもは食を楽しめるようになるということ。
3歳までが、がんばり所です。
「三つ子の魂百まで」ということわざは、使い古されているようで子育ての核心を突いているんですね。
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