自転車事故。なんてショッキングな言葉でしょう。それが幼い我が子だったら…背筋が寒くなります。「あの時、こうしておけば…」「もうちょと気をつけておけば…」なんて悩まなくていいように、後になって悔やまないための自転車とヘルメットについてのまとめです。
子供の自転車にヘルメットは必要?
出典:Amazon
小学生以下の子どもたちが自転車の事故にあった時、怪我をする場所の6割が頭部だそうです。そしてそれがひどい時には、頭蓋骨骨折ということもあります。
勢い余って、アスファルトやブロック、あるいは車に直接頭をぶつけるのです。
怖いでしょうね…。痛いでしょうね…。
腕や足が折れるくらい、軽いケガのように感じられます。
子どもの自転車事故による死亡事故も増えてきています。
遠い街の話でしょうか?
他人事でしょうか?
今日我が子に起こることではないでしょうか…?
ある統計によると、スポーツで怪我をする確率よりも、自転車で事故を起こす確率の方が数倍高いとか。
事故で命が助かったとしても、頭を強く打っていたら、後遺症が出ることがあります。
何らかの障がいが残った時、親は「あの時ヘルメットさえかぶらせておけば…」と、後悔しながら生きていくことになるでしょう。
まだまだこれから楽しいことがいっぱい起こるはずだった我が子の人生に、暗い影を落とすことにもなるのです。
脳への影響は深刻です。半身不随になったり、言語障害になったりすることもあります。もとどおりに回復できる可能性があるとしても、壮絶なリハビリを、長期間経験させることになります。
頭を強く打ったことで、うつ病になるリスクも高まるそうです。
ヘルメットをかぶっていると、頭への衝撃を15分の1にまで抑えてくれるそうですよ。万が一のことがあっても、命だけは守ってくれるのがヘルメットです。
もちろん事故は怖いですが、ヘルメットをかぶらせておくことで、ちょっとは安心することができます。
ところが、子どもたちは、ヘルメットをかぶるのは、あまり好きではありません。締め付けられるのが嫌だったり、オシャレさんにとっては髪型が乱れるのが嫌だったり。
ヘルメット着用を校則にしている学校もありますが、子どもたちには、あまり歓迎されてはいません。
子どもたちが自分からヘルメットをかぶってくれるようになると安心なのですが…。
ヘルメットにキャラクターのシールを貼ったり、子どもの気に入りそうなかっこいいデザインのものにしたり、複数準備してその日の気分で選ばせる、なんて方法もありますね。
子供の自転車にヘルメットは必要です。色々知恵を絞って、何とかヘルメットをかぶるように仕向けたいものです。
夏場には、熱中症から頭を守ってくれるという利点もありますよ。
道路交通法ではヘルメット着用は義務?罰則はある?
平成20年6月1日の道路交通法改正により、「幼児および児童(13歳未満)に対するヘルメットの着用努力義務」が施行されました。(道路交通法 第63条の10)
これにより、13歳未満の子どもが自転車に乗る時は、ヘルメットを着用するよう努力しなければならない、ということになります。
何だか変な表現ですが、要するに「13歳になるまではできるだけヘルメットをかぶるようにしましょう」「保護者の方は子どもがヘルメットをかぶるように言いましょう」ということです。
ただし、これはあくまでも「努力義務」のため、違反による罰金はありません。ヘルメットをかぶってないからといって、警察に捕まったりすることもありません。
ただ、ヘルメットをかぶってないことで、お巡りさんから指導されることはあります。
上の道路交通法では、13歳未満の子どもたち(または70歳以上の人)は、自転車に乗る時には、歩道を走ってもいいことになってます。でも13歳以上70歳未満の人は「自転車通行可」となってない限り、歩道を走ることはできません。反則した場合、3ヶ月以下の懲役、または5万円以下の罰金が科せられます。
親子で自転車に乗る時には、離れて乗ることになるかもしれません。かえって心配なような気もしますが、罰則がある以上、気をつけておきましょう。
ヘルメットの着用努力義務は、まだまだ浸透していません。大人でも知らない人がたくさんいるようです。さらに子どもたちにおいては、知ってる子の方が少ないようです。
機会があったら、話題にして、教えてあげましょう。
子供用のヘルメットのサイズや選び方は?
子ども用のヘルメットは「XS」「S」「M」などのサイズがあるのが一般的です。また、メーカーによってヘルメットの内側の形も全く違っていて、個々さまざまです。
海外のブランドもありますが、日本人のサイズには合わなかったり、形が合わなかったりすることもあるので、あてずっぽで購入するのは危険です。
できれば、ネットショップより、実際の店舗に出向いて、かぶってみながら選ぶのが確実です。
自分で選んだことで、子どもたちにヘルメットへの愛着が生まれるかもしれません。進んでかぶってくれるようになることも…。
しかし、洋服を選ぶ時のように「大きくなっても使えるように…」と、大きめのものを選ぶのはあまり良くありません。簡単には外れない、今の頭のサイズにぴったりの物を選びましょう。
サイズが大きすぎて簡単に取れるようでは、ヘルメットの意味がありません。また、サイズが合わないと、頭や首が痛くなって、だんだん使わなくなる、ということもあります。
あごひもまで含めて、頭にぴったりサイズのものを選びましょう。
また、ヘルメットは、使っているうちにいろんな部分が劣化したり、パーツがゆるくなっていることもありえます。子どもたちは、成長するにつれて頭の大きさも変わってきますので、2年に一度のペースで買い換えるのがおすすめです。
また、ヘルメットには有効期限もあります。多くの製品で「購入後3年間」が一般的です。購入日をメモしておき、さほど異常が認められなくても、3年間使用したら買い換えを検討しましょう。
ヘルメットには、「SGマーク」という安全規格があります。SGマークがついているヘルメットであれば、安心して選ぶことができます。
SGマークは、1973年10月に施行された「消費生活用製品安全法」に基づき、通商産業省の特別認可法人として設立された製品安全協会が、安全を保証するマークとして産み出されたものです。
その製品安全協会が定めた安全基準をクリアしたものにのみ、SGマークをつけることが許されています。
SGマークには「SGマーク被害者救済制度」もあります。
「安心を買う」という意味も込めて、SGマーク入りのヘルメットを選ぶようにしましょう。
日本国内であれば、ほとんどの製品がSGマークを取得していますので心配はいりませんが、選ぶ際には、SGマークがある製品かどうか、きちんと確認して購入するようにしましょう。
まとめ
親子でサイクリングしたりすると、その思い出は、いつまでも記憶に残るものです。
急な坂を大汗かいて登ったことや、サイクリングで初めて気づいた故郷の美しさなど、楽しかった思い出と一緒に、忘れることはありません。
また、長い距離を走破できた達成感は、親子で心地よい時間を共有できます。
しかし、それもこれも、無事故であればこそです。
ヘルメットをかぶることはもちろんですが、まず事故に遭わないように十分に気をつける。
短い距離でも決して油断をしない。
自転車に乗る時には、そんな気配りを忘れないようにしたいものです。
コメント