今回のテーマは「ゼッケン」。
子供の名前や背番号などを、おもに、上着の前後につける布のことですね。
幼稚園や小学校・中学校の体操着だったり、サッカーや野球などといったスポーツをしていると、ゼッケンを縫い付ける機会に多く遭遇するでしょう。
筆者は、長男は小学生で次男は幼稚園ですが、「体操着」スタンスが少ない北海道のため、今のところゼッケンの縫い付けをしたことはありません。
近い将来、私もゼッケンの縫い付けに遭遇すると思いますが、実は裁縫が大の苦手です。
今回は、そんな私でも(?)失敗しないゼッケンのつけ方をご紹介させていただきます!
ゼッケンを簡単につける縫い方は?
はじめに。
ゼッケンを縫い付ける方法として、「正解」や「間違い」というのは、実際にはありません。なので、ミシンでも手縫いでも、なみ縫いだろうがまつり縫いだろうが、正直なところ、どんな方法でも「正解」です。
ただし、ゼッケンの縫い付けを依頼してきた先方の「ルール」は守ったほうがよいでしょう。
ご紹介する方法によっては、依頼元が指示した縫い付け方法と異なる場合があります。特に、縫い付ける方法や「(場所)から〇〇ミリ」といった細かい指示がある場合は、(もちろん)その指示を優先してくださいね。
それでは、ゼッケンをつける技法をご紹介します。
おおまかな「方法」としては、縫い付ける・アイロンの熱でつける・スナップボタンで留める、が代表的なつけ方です。詳しく見ていきましょう。
・縫い付ける:手縫い
縫う技法としては、「たてまつり縫い」が主流ですが、「なみ縫い」や「ぐし縫い」でも良いでしょう。
たてまつり縫い:つける布に対して直角に縫い付ける なみ縫い:つける布に対して平行し、同じ針目で等間隔にまっすぐ縫い付ける ぐし縫い:なみ縫いより針目の間隔を小さくして縫い付ける
ゼッケンの全体を1周するように囲って縫う方法が主流ですが、四隅だけ縫い付ける方法もあります。
たてまつり縫いでゼッケンを1周させる縫い付け方は、途中で取れることがなく、しっかりと縫い付けることができますが、それゆえに、頻繁にゼッケンの付け替えが必要なケースだと、少し面倒そうです。
・縫い付ける:ミシン
子育てをしていると、裁縫しなければいけない状況に、わりと直面します。そんな時、ミシンがあれば(使えれば)…と毎回思います。ミシンがあると、ゼッケンの縫い付けも簡単そうですね。
詳しい方法は後述します。
・アイロン接着布
出典:楽天
縫い目を残さず、アイロンの熱でプレスするだけで簡単に接着できる便利な方法です。手芸店はもちろん、100円SHOPでも接着布を入手できます。ストレッチ素材がおすすめのようです。
接着が簡単であるがゆえに、ずれてしまった時に修正できなかったり、接着があまいと取れやすいといった、メリット・デメリットを十分に検討する必要がありそうです。
ゼッケンではありませんが、アイロン接着のワッペンを付けたことがありますが、すぐに取れてしまい、仕方なく手縫いし直したのですが、のり部分が意外と硬く手縫いし直すのはひと苦労でした。
ちなみに、ゼッケンは角を丸くするとはがれにくいそうです。
・スナップボタン
出典:楽天
背番号だったり、年度ごとのゼッケン付け替えなど、何度も付け替える場合は、おすすめの接着方法ですね。生地の分厚い洋服への使用は難しいかもしれませんが、薄い生地の洋服でしたら、簡単に付けられます。
裁縫いらずなのは、嬉しいですね。
結局どの方法が良いの?
ゼッケンを付ける素材は、運動着やユニフォーム、ジャージや水着などといった比較的アクティブなウェアが多く、伸縮性のあるものが多いです。
また、ゼッケンの素材として多く使われているのは、Yシャツやブラウスなどで使われている「ブロード」という生地が主流です。
シワやヨレがなくキッチリつけると、突っ張って生地を傷めたりすぐに取れてしまう、かと言って余裕がありすぎても見た目が良くありません。ゼッケンを付ける素材や活動内容に気を配りながら、付け直しにならない接着方法を選べると良いと思います。
ゼッケンの縫い方:ミシン
ミシンを得意としない私がご案内するのもおこがましいのですが、失敗しないミシンでの縫い方を一緒に確認していきたいと思います。
1:ゼッケンの準備
縫い付ける前に名前を書いておきましょう。そして、ゼッケンの端処理をしていない場合は、ひとつ折りもしくはふたつ折りでアイロンをかけるか縫っておきましょう。
2:ゼッケンを縫い付ける位置を決める
ゼッケンを縫い付ける位置を決めたら、待ち針や安全ピンなどで固定します。その後、ゼッケンの端から3~4mmの位置を仮縫いした方が失敗しにくいです。
待ち針や安全ピンのかわりに、スティックのりで代用するケースもあります。縫う場所に糊が付いていると針が通りにくいため、1cmほど内側に糊付けするのがオススメだそうです。
※ みずのりは、乾くのに時間がかかる・縫いにくいなどの理由からおすすめはできません。
3:縫い付けの準備
針・糸(の色)などの確認をします。
縫い付ける素材(上着)の下地も一緒に縫い付けないよう、間に厚紙やクリアファイルなどを挟んでおきましょう。
ジャージなどの伸縮性のある生地に縫い付ける場合は、つっぱるのを防止するために、ピッチの間隔は広め(荒め)の設定が良いそうです。
4:縫い付け
開始位置は、右下or左下から始めるほうが、完成時の見栄えが良いそうです。直線縫いで角まで進み、針が刺さった状態で方向転換をします。
1周し最後まで縫い終わった後、1cmほど返し縫いをして完成です。
ゼッケンの縫い方:まつり縫い&四隅縫い
手縫いする方法で「まつり縫い」を検索すると、「たてまつり縫い」や「流しまつり縫い」が多く出てきます。ほかにもいろんな縫い方の「まつり縫い」があるようですが、ゼッケンを縫い付けるうえでは、このふたつの縫い方が多く用いられ、おすすめのようです。
ふたつの縫い方の違いは、簡単にお伝えすると、縫い付ける生地の端に対して、たてまつり縫いは「まっすぐ(直角)」、流しまつり縫いは「ななめ」の縫い目で縫い付ける、といった感じです。
流しまつり縫い
たてまつり縫い
出典:家電 Watch
では、実際の縫い方です。
手縫いの場合でも、(ゼッケンの縫い方:ミシン)でご紹介したように、「ゼッケンの準備(名前書きや端処理)」や「位置決め」をしっかりと行います。
ゼッケンを縫い付ける位置が決まったら、さっそく縫い付けましょう。
手縫いの場合は、どの位置から縫い始めても問題ありません。玉止めをどの面にも残さない場合は、ゼッケンの裏側から針を通し始めるとよいです。
なみ縫いまたはたてまつり縫いで、ゼッケンの外周を1周します。手縫いの場合も、ピッチ(間隔)は広めのほうが良いでしょう。ピッチが小さいと縫うのも大変です。
まつり縫いをする際、できるだけ縫い目を残したくない(隠したい)場合は、下地からひろう糸(布)の量を少なくしたり、できるだけ縫い付ける生地(ゼッケン)の下に隠れる位置の下地をひろうと良いでしょう。
四隅だけ縫い付ける場合は、一本の線になるように、同じ位置を数回縫い付けるだけなので、とても簡単ですね。
ゼッケン:かわいい縫い方
最後に、ゼッケンから個性をアピールするかわいい縫い方の紹介です。
ゼッケンをアレンジすることが許されるのならば、女の子は特に!自分らしくかわいいゼッケンにしたいところですが、なかなかむずかしいところですよね。
しっかり、張り切ってしっかりアレンジするよりも、さりげないひと工夫のほうが評価が高かったりもします。
ゼッケンにさりげない可愛らしさをプラスする方法としては、縫い糸を変える・「チェーンステッチ」で縫う、などの方法があります。
縫い糸を指定の色以外にして良い場合は、お子さんの好きな色でミシン掛けしてあげたり、手縫いの場合は、たてまつり縫いする時の縫い目を隠さずしっかりと残してあげることで、可愛らしさがプラスできます。
もうひとつの方法で「チェーンステッチ」という手縫いの方法がありました。こちらも、カラー糸で縫い付けてあげるとさらにかわいいですが、指定の色(白)で縫い付けても、さりげない可愛らしさを演出できますよ。
その縫い方が意外と簡単なので、こちらにその縫い方を動画で紹介しておきますね。
ARVE Error: Mode: lazyload not available (ARVE Pro not active?), switching to normal mode
出典:戸塚刺しゅう協会
まとめ
もうすぐ9月。秋の運動会シーズン到来ですね。
きっと、ゼッケンの縫い付けをお願いされるご家庭もいらっしゃると思います。
ゼッケンの縫い方でお困りになったときに、参考にしていただけると幸いです。
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