パソコンとプリンターの普及で、写真付きの年賀状は、お店に頼まなくてもできるようになりました。どんな年賀状でも自分で作れるため、写真の使い方に対する、マナーやエチケットの重要性が問われています。ここでは子供の顔写真付き年賀状について考えます。
年賀状に子供の写真を載せるのは迷惑?うざい?賛成派と反対派の意見
あるサイトのアンケート結果です。
Q.子どもの写真の年賀状をもらったら、どう思いますか?
うれしい 43.7%
うれしくない 40.0%
その他 16.3%
年賀状に子どもの写真があった方がいいか、無い方がいいか、世間ではほぼ半々のようです。
では、具体的にはどんな意見があるのでしょう?
賛成派の意見
・家族の近況や子どもの成長が見れる。
・子供が好き。人の子でも見ているだけで癒される。
・いかにも雑誌からそのまま取ったようなデザインよりかはいい。
・子供の顔を覚えることができる。
反対派の意見
・他の家庭のことにさほど興味はない。
・その子のことをよく知らないし、会ったこともない。
・我が子自慢されているように感じる。
・子供の写真を見たくない個人的な事情がある。
「子供の顔写真だけというのはあまり歓迎できないが、家族写真だったら嬉しい」という意見もあります。
我が家は賛成派で、小学校までは子供の写真を載せていました。
「子供さん、可愛いですね。」「子供さん、そっくりですね。」と言ってもらうのがとても嬉しかったものです。
しかし、娘が中学生になった頃から、「この写真を変なことに使われたらどうしよう?」というのがとても気になりだしました。ネットではいろんな写真が犯罪に使われたりするからです。
そして、ちょうど娘たちが恥ずかしがるお年頃になったのをきっかけに、子供の写真入り年賀状を出すのはやめました。
それからは干支の絵が中心の年賀状で、なんとも形式的なものになったなあという気はしてします。
年賀状に子供の写真を載せるのはいつまで?何歳ぐらいまで?
子供が小さいうちは、眺めているだけでも癒されたりして、迷惑とかウザくは思われないようですが、小学生になると微妙です。
近況報告のつもりが、子供自慢になっていたりして、煙たがられる原因にもなりかねません。
中学生になると、子供たちも顔を出すのを嫌がるようになり、あまり急激な成長もないので、顔写真入りの年賀状はグッと少なくなるようです。
確かに私が子供の頃、身の回りでも小学生までは年賀状に写真を入れていましたが、中学生になると干支のイラスト入り年賀状は増えましたね。
また私が中学生になる頃は、子供同士で年賀状のやり取りをするのもあってか、親は親戚くらいにしか(干支のイラストだけの)年賀状を送っていなかったですよ。
中には「赤ちゃんが生まれた報告の時だけ」「初節句や七五三のお祝いまで」という意見もありますが、一般的には、「年賀状に子供の写真を載せるのは、長くても小学校を卒業するまで」という考えが多いようです。
他にも「出す相手によって変える」という考えもあります。
親戚の場合
祖母や祖父、遠くに住んでいてあまり会えない親戚にすれば、子供や孫の写真はいつでも大歓迎です。少々、我が子自慢になっても寛大に受け入れてくれます。
子供も大きくなってくると部活や習い事、友達が大切になってきてなかなか親戚に会う機会も減りますよね。そんなときに年賀状は近況報告にもなりますので、子供が嫌がらなければ中学校・高校まで、子供の顔写真を載せても良いでしょう。
もちろん犯罪に使われる心配もありませんね。
友人の場合
中校生ぐらいまでは問題ないかもしれません。
しょっちゅう会える友達ではない場合、子供の写真は「あの子がこんなに大きくなったんだ」「随分会ってないなあ」と感慨深く受け取ってもらえます。
顔写真に学年が書いてあると、「高校で一緒になるかも」「大学で一緒になるかも」など、我が子と年齢比較ができるようになるのも歓迎されます。
よほど関係のよくない相手ではない限り、子供の写真や学年などの個人情報は大切にしてくれます。
ただ中には不妊治療をしていたり、なかなか子供に恵まれない方もいます。子供の写真を喜んでくれる人もいるとは思いますが、そういう方にとってはやはり素直に受け取れるものではない可能性が高いです。
結婚したのにしばらく出産の報告を聞いていなかったり、不妊治療をしているという話を聞いたりしているのであれば、写真を載せた年賀状は避けたほうが良いでしょう。
職場の同僚の場合
子どもの写真を載せる必要はないと思います。
仕事でつながっているわけですから「家族の様子まではさほど興味がない」というのが正直なところでしょう。
職場の不特定多数に出すことになるので、個人情報がとても心配です。誰が写真を見ているのかも予測がつきません。
職場関係はできるだけ手書きの文字を多めにしたいものです。
家族ぐるみの付き合いをしているのであれば、友人の場合と同じように考えていいと思います。
個人的には、写真入りの年賀状は親戚くらいまでにしておくのが無難な気がします。いずれにしても子供が嫌がったら即座にやめましょう。
年賀状に子供の写真を載せる時のマナーは?
では次に、年賀状に子供の写真を載せる時の、マナーやエチケットについて考えてみます。
受け取る側の気持ちをよく考える
子供の写真を誰でも喜ぶわけではありません。
結婚したいという気はあるけどなかなか縁に恵まれない人や、不妊治療中の人などに、幸せそうな子供の写真を見せつけるのは、あまりにも配慮が足りません。
この写真を見た時、相手がどんな気持ちになるのかを十分に予想して、細かい気遣いをしたいものです。
また、受け取る相手が喜んでくれるうちに出しましょう。年賀状があまりにも遅く届くのは困りものです。正月が過ぎて七草汁の時期に年賀状が届くことがあります。
正月のぬくぬくとした気分も終わっていますし、今更「あけましておめでとう」なんて書きにくいものです。年賀状の残りを処分した後だったら、また買いに走ったりして、大変な思いをします。
自慢にならないように
子供が部活の大会で優勝した写真を喜ぶ人は、指導してくれた学校の先生とよほどのスポーツ好きしかいないでしょう。年賀状にそんな写真がデカデカと載っていたら、ちょっと引いてしまう人の方が多いかもしれません。
有名校に受かった入学写真や、〇〇賞受賞の写真、海外旅行の写真にしても、自慢と感じる人は多いので気をつけましょう。
日常がわかる写真で十分です。
どんなに我が子が可愛くても、子供のアップの写真だけ、というのは悲しいかな親バカと言われても仕方ありません。
できるだけ家族全員が写っているもので、近況報告できるものにしましょう。もらった人は「この人、今どうしてるのかな〜」ということを一番知りたいのです。
子供のアップを入れるスペースがあれば、手書きで近況報告した方が喜ばれます。
相手に合わせる
とはいえ、子供が好きで好きでたまらない人もいます。たとえ知り合いの子供であっても、写真を見たいと思っているかもしれません。
相手がそうだとわかっている場合は、我が子の写真付きの年賀状を送ると喜ばれます。しかし、わかりにくい人もいます。
相手が我が子の写真を年賀状に載せているようでしたら、多分、ほかの子供の写真も見たいと思っている可能性が高いです。遠慮なく我が子の写真を載せましょう。
しかし、子供がいるにも関わらず、写真を載せていないようでしたら、年賀状に子供の写真を載せることに抵抗を感じている人かもしれません。
そういう人には、我が子の写真付きの年賀状は、送らない方が無難です。文章で近況報告をしましょう。
相手がどんな年賀状を送ることが多いのかを見ると、どうすれば気持ちよく受け取ってもらえるかがある程度判断できます。
個人情報を出しすぎない
年賀状は個人情報の塊です。
住所だけでなく子供の顔写真、書かれている内容によっては学年、年齢まで調べることができます。メールアドレスを書くこともありますね。
「この住所にこんな子供がいるんだ…」なんてことにもなります。
ゾッとします。
知り合いにしか出さない年賀状ですから、変なことに使われるとは思いたくありませんが、偶然、その知り合いが処分した年賀状からいろんな個人情報が漏れて、悪用されないとも限りません。
個人情報は多く書きすぎないように気をつけましょう。
年齢よりも学年を書く、名前ではなく長男・長女・次女などの書き方をする、近況は手書きで1枚ずつ書く、などの対策が必要です。
我が家の場合も、この個人情報漏えいが気になって、小学校卒業と同時に子供の顔写真・学年・年齢を書くのをやめました。
知り合いからは、「なんか最近の年賀状つまらんぞ。」と言われることもあります。
家族の様子や写真のない年賀状にどれだけの意味があるのか、よくわからなくなります。
色々やりにくい時節になったものです。
まとめ
私は親同士が知り合いで、昔から年賀状のやり取りをしていた家族と、高校で同じクラスになりました。
子供同士はお互いによく知らなかったのですが、親が年賀状のやり取りをしていたのは知ってました。
教室で「年賀状もらってて、小さい頃から写真見てたよ。」「久しぶりに昔の年賀状引っ張り出して、小さい頃の写真見つけたよ。」なんて会話をしているそうです。
年賀状に我が子の写真を載せていた親としては、子供に対して申し訳ないような気になるのですが、子供たちはお互いにあまり気にしていない様子。
家族写真付き年賀状には、そんな素敵な出会いもあります。
マナーを守って大切な絆をそっと育てていきたいですね。
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